八ヶ岳縦走 |
やっと夏らしい天気となった8月15日から2泊3日で、山梨県と長野県に跨る八ヶ岳に出かけました。昨年、清里側から登頂を試みましたが、雷雨のため途中の牛首山で断念。今年はリベンジの予定で早くから準備していましたが、不順な天気のお陰で高山の花が盛りを過ぎる8月中旬でのチャレンジでした。
幸い3日間ともこれ以上は望めないというくらいの晴天。ウルップ草や長之助草などは既に姿を消していましたが、それでも多くの姫君たちが私を待っていてくれました。
駒草(コマクサ) 風の強い稜線の砂礫地で点々と生える駒草。高山植物の「女王」とも言われますが、他の植物が生存できない場所に追われてしまった「孤独な女王」です。でも、私のイメージは可憐なプリンセスです。 「駒」とは馬のこと。馬の顔に似たところから。将棋の駒も、逆さにすると馬の顔に似ていますね。 (横岳台座の頭/標高2750m) |
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高山植物は厳しい環境を好んで繁殖しているのでなく、種間の厳しい生存競争に敗れて、ライバルがいない辺地へ逃れ住んだもの。まるで、平家の落人部落です。現在でも、他の植物たちとの生存競争は続いており(帰化植物のヒメジォンは標高1500mまで迫っています)。温暖化で気温が数度高くなれば、この可憐な花を付ける駒草も地表から消えてしまいます。 |
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でも、生存競争に勝ち残って低地で暮らしている仲間もいます。 |
鯛釣草(タイツリソウ) 別名:華鬘草(ケマンソウ) 駒草と同じケシの仲間。 花の色は同じですが、 花も葉もふっくらとしたお嬢さん。 いかにも目出度そうです。 (世田谷区大蔵団地/標高50m) |
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今回の縦走ルート (赤線) 横谷観音入口→渋の湯→黒百合平(泊)→天狗岳→横岳→赤岳(泊)→行者小屋→赤岳鉱泉→美濃戸口 |
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渋滞のお陰で到着が遅れ、当初予定していた麦草峠からの入山ができなくなったため、急遽計画を変更して横谷観音入口からスタート。奥蓼科温泉まではアスファルトの道。別荘地へ行く車が行き交っています。ドライブの人には見えないでしょうが、道筋では山地の花がお出迎えです。 |
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飯子菜(ママコナ) 標高1500m付近 ママコは米粒のこと。花の下唇が白い米粒状になっています。種も同じように米粒に似ています。 八ヶ岳山麓に多く見られます。高度が上がると花の上のギザギザ状の葉がなくなった「深山飯子菜」となりますが、今回は見ることができませんでした。 (メルヘン街道) |
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釣鐘人参(ツリガネニンジン) 標高1600m付近 風鈴のような花を付けた桔梗の仲間。山地ならどこでも見ることができる花です。漢方薬の朝鮮人参と根が似ているところから「人参」と名付けられました。「沙参」(シャジン)という名の仲間もいます。 (渋川温泉) |
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渋の湯温泉に到着。川に沿って2軒の旅館があり、硫黄の匂いが漂っています。この川を越えて、奥の建物の右手から登山道となります。標高は1850m。 正面の山は丸山(2329m)。 |
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小葉の一薬草(コバノイチヤクソウ) 標高2150m付近 名前が示すように薬草で、鹿蹄草(ろくていそう)とも呼ばれます。学名もPyrola japonicaで、日本原産です。薬効として強心、降圧、抗菌などの作用があり、脚気やむくみの薬としても利用されています。 (本場の中国では慢性関節リューマチの薬です) (パノラマコース) |
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御前橘(ゴゼンタチバナ) 標高2200m付近 山法師(ヤマボウシ)や花水木(ハナミズキ)と同じミズキ科の多年草。顎の形がそっくりです。 「御前」は石川県の白山の最高峰 御前峰から、また「橘」は柑橘類の橘からとって名付けられました。秋には赤い実がつきます。(花水木にも赤い実がなりますね) 白山一華、白山風露など「白山」と名の付いた高山植物はたくさんあります。白山が信仰の山だったためでしょう。 (パノラマコース唐沢鉱泉からの出合)) |
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山母子(ヤマハハコ) 標高2400m付近 春の野に咲く母子草(ハハコグサは黄色い花をつけますが、同じ仲間でも山に登ると雪のように白くなります。でもこの白いところは葉が変形したもので、この苞の中には黄色い花がついています。 (黒百合ヒュッテ前) |
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4時40分、少し遅めでしたが無事 黒百合ヒュッテに到着。気温は10℃。 しかし、中には崖から転落して救助を待つ怪我人が横たえられていました。しばらくして救助ヘリで吊り上げられてゆきました。改めて安全登山を確認した次第です。 |
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この日は、ランタンの灯火の下フルートとギターの演奏会が開かれました。 宿泊客の7割以上は中高年者(それも女性が8割)。大雪山での遭難者と重なります。また、いびきや夜間でのトイレ(頻尿)で、何度も目を覚まさせられました。特に、LEDのヘッドランプは、直接当てられるとまぶしくて飛び起きてしまいます。 |
2日目快晴。いよいよ本格的な縦走開始です。ゴツゴツした岩を登り、天狗岳に向かいます。 |
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(左の峰が東天狗岳、右が西天狗岳) |
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当薬竜胆(トウヤクリンドウ) 標高2600m付近 竜胆の仲間では唯一の白花です。日が当たらないと花が開きません。ここは山陰でしたのでまだ蕾のままですが、お昼頃には花を開いているはずです。なお、「当薬」とは薬草の千振(センブリ)のこと。この花も胃腸薬となります。 (東天狗岳北斜面) |
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東天狗岳 標高2646m 後は蓼科山です。 山頂から北を望む。 北八ヶ岳 |
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東には遥かに秩父連山が。 そして、南にはこれから向かう硫黄岳とその北壁の爆裂火口。そしてその向こうには八ヶ岳最高峰の赤岳と流麗な姿の阿弥陀岳(右) では、これから硫黄岳に向かいます。。。 |
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雲間耳名草(クモマミミナグサ) 標高2600m付近 八ヶ岳には深山耳名草が生えます。その変種です。 |
高嶺平江帯(タカネヒゴタイ) 標高2600m付近 薊(アザミ)と違い葉や茎に鋭い棘がありません。 |
小葉の小米草(コバノコゴメグサ) 標高2600m付近 八ヶ岳縦走路のどこにでも咲いているポピュラーな花。ゴマノハグサの仲間。 どれも花径5〜10mmのかわいい花です。 (東天狗岳南斜面) |
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根石岳(2603m)を過ぎた下り坂から駒草が現れはじめます。このあたりはコル(鞍部)となっていて、佐久から諏訪に強い風が通り抜けます。このため、地面にしっかりと根を張ることができる駒草以外は生存できません。 駒草(コマクサ) 標高2550m付近 清楚です。 (箕冠山南斜面) |
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夏沢峠へ向かってなだらかに下る樹林帯を行くと所々帯状となった立ち枯れた木々に出会います。よく「酸性雨による森林破壊」といわれますが、どうも樹林の世代交代のようです。北八ヶ岳の縞枯山には大規模な枯木帯があります。 (箕冠山−夏沢峠間) |
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樹林帯を下りきると夏沢峠。佐久平と諏訪盆地を結ぶ峠で、いつも風が吹き抜けています。この峠にある夏沢ヒュッテもこの風を利用して風力発電を行っています。(この他、赤岳展望荘にもありました) | |
岩弟切(イワオトギリ) 標高2650m付近 梅雨の頃、街路に咲く金芝梅(キンシバイ)や未生柳(ミショウヤナギ)の仲間。 昔、鷹匠の兄弟がいて、秘伝であるこの草から作る薬を弟が他人にもらしたことに兄が怒り、弟を切ったとされる伝説から名付けられたという。陰惨な話の割りに明るい花です。 (硫黄岳北斜面) |
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硫黄岳 標高2742m なだらかな丘のように見える山ですが、北は爆裂火口、南はジョウゴ沢火口と絶壁になっていてとても変化にとんだ山容です。こうした変化の大きさが八ヶ岳の魅力の一つです。 (横岳からみた硫黄岳。南斜面にジョウゴ沢火口が落ち込んでいる) (硫黄岳山頂を示すケルン) (硫黄岳東北斜面の爆裂火口。数百メートルの垂直崖) (眼下を覗くと本沢温泉の露天風呂が見えます) |
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ここで赤岳を望みながら昼食(黒百合ヒュッテで作ってもらった三色鳥飯でした)。 (左から 横岳、その手前が大同心、赤岳、中岳、奥が権現岳、手前が行者小屋、一番右が阿弥陀岳) いよいよ今回の登山のハイライト、横岳花の道が始まります。 硫黄岳山荘前からの取り付き道 |
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零余子虎の尾(ムカゴトラノオ) 標高2700m付近 厳しい環境のため花は咲いても実はつきません。その代わり、終わった花の下にムカゴができ、これが地に落ちて根を張って繁殖します。 (横岳北斜面) |
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深山秋麒麟草(ミヤマアキノキリンソウ) 標高2700m付近 後の葉は黄花石楠花。 |
御蓼(オンタデ) 標高2700m付近 イタドリや山ソバの仲間。蓼食う虫(花アブ)が沢山いました。 |
岩爪草(イワツメクサ) 標高2700m付近 5弁の花ですが、深裂するので10弁に見えます。 |
長之助草(チョウノスケソウ) 標高2700m付近 チングルマに似た花が終わると毛槍のような実ができます。 |
駒草のオンパレード 標高2700m付近 |
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駒草のコロニー(群落) 赤茶けた砂礫地はプリンセスに相応しい宮殿ではありませんが、水もなく、強風吹きすさぶこの荒涼さが外敵への防御となっています。 個々の駒草も密生せず、少しずつ間隔を取って生えています。 (横岳台座の頭 北西斜面) |
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駒草の花畑を過ぎると横岳随一の難所、台座の頭。鎖や梯子を掛けた悪路が続きます。踏み外すと命の保障はありません。 鎖につかまりながら、 高嶺苦菜(タカネニガナ) 切り立った壁を登り 台座の頭へ |
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でも、こんな場所だから生き延びることができた花々があります。 |
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深山大文字草(ミヤマダイモンジソウ) 標高2760m付近 雪ノ下の仲間。平地の大文字草は「大」風に花弁が伸びていますが、深山大文字草は一本だけが長くなっています。 (横岳台座の頭直下) |
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深山金梅(ミヤマキンバイ) 標高2770m付近 良く似た花で信濃金梅や深山金鳳花がありますが、これらはキンボウゲ科の草で、深山金梅はバラ科の草です。キンボウゲは沢や雪渓の下など水のあるところに生えますが、バラ科は岩礫地で繁殖することで住み分けているようです。 (横岳台座の頭直下) |
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高嶺爪草(タカネツメクサ) 標高2770m付近 先に載せた岩爪草は花弁が10裂に見えますが、高嶺爪草は5弁で深裂が入っていません。大きな集落も作ります。(↓) (横岳台座の頭直下) コロニー(画像をクリックで拡大します) |
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千島桔梗(チシマギキョウ) 標高2780m付近 (横岳台座の頭直下) 八ヶ岳には、九十九草やウルップ草など北海道と八ヶ岳・白馬岳だけにしかない花がいくつかあります。千島桔梗も千島列島から渡ってきた花です。良く似た花に岩桔梗がありますが、八ヶ岳にはありませんので、お間違えのないように。 |
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台座の頭を無事超えても、安心はできません。この横岳は鋭いピークがいくつも続いています。 |
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(赤岳鉱泉近くの北沢から見上げる横岳ピーク群。左から大同心、奥の院、三叉峰、石尊峰、鉾岳、日ノ岳と続く) でも峰が多いことは、その分陽だまりや風除け地が多くでき、高山植物の憩いの場になっています。 |
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高嶺塩竈(タカネシオガマ) 標高2800m付近 この花の名前の由来は・・・ 宮城県の塩釜市とは余り関係がなく、 「葉まで美しい」から「浜で美しい」と引っ掛けて、浜で美しいものは、紀貫之が 「君まさで、煙たえにし塩竈のうら寂しくも見えわたるかな」 と詠んだ歌から「塩竈」になったという、かなり捻った命名です。光源氏のモデルとなった源融が須磨から海水を運ばせて塩を焼いたという能「融」が典拠のようです。 (横岳三叉峰) |
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伊吹麝香草(イブキジャコウソウ) 標高2800m付近 麝香の名の通り良い香のする草です。それもそのはず、シソ科の花ですので、さしずめ高山のハーブでしょうか。 (横岳石尊峰) |
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小梅鉢草(コウメバチソウ) 標高2800m付近 梅は菅原道真(天満宮)の紋。その子孫を名乗る加賀百万石の前田家が梅鉢紋です。 この楚々とした花を見ると、昔、京都四条小橋下る(フランソワの並び)にあった小料理屋「梅鉢」のママ、お文さんを思い出します。 今頃どうしているかしら・・・ご存知の方、教えてください。 (横岳石尊峰) |
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岩黄耆(イワオウギ) 標高2750m付近 別名:タテヤマオウギ 漢方薬の黄耆を取るキバナオウギに似ていることから名前が付けられましたが、効用はありません。藤にいた花の形から判るようにマメ科の草です。 (横岳鉾岳) |
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深山耳名草(ミヤマミミナグサ) 標高2750m付近 耳名草でもこの深山耳名草は花弁が20裂以上に別れています。爪草や耳名草はいずれもナデシコの仲間です。風雪に耐え、可憐な花を付ける−−−これぞ大和撫子でしょうか? (横岳鉾岳) |
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兎菊(ウサギギク) 標高2750m付近 ウサギが好んで食べるからウサギ菊ではありません。ウサギもこんな高いところまでは来ません。葉の形がウサギの耳に似ているからとのことですが、どうでしょうか。 (横岳鉾岳) |
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深山赤花(ミヤマアカバナ) 標高2750m付近 5mm程度の薄赤紫の花をつけます。 (日の岳付近) |
深山茴香(ミヤマウイキョウイ) 標高2750m付近 残念ながら茴香の香はありません。(日の岳付近) |
花錨(ハナイカリ) 標高2750m付近 (日の岳付近) 横岳も最後の日の岳の鎖場を過ぎるあたり、鉄梯子の下で咲いていました。花冠のつけねにある距が長くのびて錨のように見えます。同じ錨でも平地に生えるイカリソウ(ここをクリック)はキンボウゲの仲間ですが、高山の花錨はリンドウの仲間です。 |
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ここまで来ると赤岳が正面に見え、今夜泊まる赤岳展望荘まであとわずかです。 赤岳展望荘にはライブカメラが設置してあり、現在の気象状況を居ながらにして知ることができます。 今回の登山でも大いに役立ちました。 ライブカメラはここをクリックして、「カメラの映像を見る」を押してください。諏訪地方の他の映像と順に映されます。 |
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ザックを置いて一服した後、外へ出て夕陽に映える山々を鑑賞しました。 |
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夕映えの横岳 (佐久平から霧が登ってきます。今日通ってきた横岳の峻厳な峰々。遠く硫黄岳や天狗岳を望みます) 阿弥陀岳残照 |
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(日の落ちる下が諏訪湖) | |
3日目快晴。いよいよ八ヶ岳最高峰 赤岳に登ります。 朝日を浴びた赤岳。遠く富士山も。 |
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赤岳山頂 (標高2,899m) | 山頂神社 |
東は・・・ 昨年途中で引き返した真教寺尾根の牛首山(2280m)。その右が清里、さらに甲府盆地と富士山。 |
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南は・・・ 権現岳や編笠山、さらに遠くに北岳や甲斐駒ケ岳、鳳凰三山、白根三山など南アルプスの山々が見晴らせます。 |
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西は・・・ 阿弥陀岳の向こうに諏訪盆地、そして御岳と乗鞍岳がうっすらと。 |
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後は崩れやすい足元に気をつけながら文三郎尾根を下るばかりです。 (岩が砕けたザラザラ道) |
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下から見上げる横岳(左)や阿弥陀岳(右)は圧巻です。 |
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行者小屋に到着。水を補給して赤岳鉱泉に向かいます。 当初のルートは阿弥陀岳の登り中岳のコルから降りるものでしたが、中岳のルートが崩落していたため予定変更です。 (行者小屋) (屋根には太陽光パネルがついています。稜線の小屋は皆、風力発電装置がありました。エコの最先端地域です) |
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赤岳鉱泉からは北沢伝いに下ります。赤岳の名が示すように河床は赤錆びの色に染まっています。 川に沿って水辺の花々が |
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細葉鳥兜(ホソバトリカブト) 標高2050m付近 殺人事件にも使われた植物。根に猛毒を持っています。狂言で「附子(ブス)」という曲目がありますが、鳥兜の根から取った毒のこと。ちなみに鳥兜の仲間はたくさんあり、「河内附子」という名の種類もあります。 (北沢) |
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山苧環(ヤマオダマキ) 標高1800m付近 春になると園芸種の苧環やアキレジアが公園や店に並びますが、原種は青紫色の深山苧環。今回は見ることができませんでした。 (北沢) |
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いよいよ終点の美濃戸です。バス停のある美濃戸口まであとわずか。お風呂とビールが待っている。 |
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美濃戸山荘 | 公園入口標識 |
35年ぶりの2500m以上の登山も無事終わりました。昔に比べ装備が大変よくなりった感じがします。ザックは肩に食い込まず、ポリエステルの衣類は汗もすぐ乾きます。また、今回、初めてスティックを使いましたが、「三本目の足」として安定歩行ができました。なかなかの優れものです。お陰で15Kgの荷物も重く感じることなく最後までかなりのスピードで歩き通せました。(不思議なことに体重が減りませんでした・・・がっかり) さて、目的の「高嶺の花」。駒草を始めいくつかの代表的な高山植物を愛でることができましたが、黒百合やウルップ草、長之助草などにはお目にかかれませんでした。簡単に手に入らないからこそ「高嶺の花」。お天気次第ですが、来年はもっと早い時期(6〜7月)に再訪したいと思います。そして、花の宝庫、南アルプス、北岳にも挑戦したいと思います。 温暖化のため、高嶺の貴婦人たちが地上から消えてしまわないよう祈るとともに、CO2など温暖化ガス削減への努力を新たにしました。 |
高度恐怖症の方のために
高い山はどうも足がすくんで・・・そういう方、多いんですよね。何を隠そう私も高所(そして閉所)恐怖症。でも、登っているときは目の前しか見ていないので、「高い」といういう感じはしません。(もっとも、絶壁に近い鎖場では少しお尻がむずむずとしましたが・・・)
そういう方のために標高2000m以下の山地に咲く花々を紹介します。昨年訪れた清里高原や飯盛山の花々です。
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