風花、雪花、そして湯の花を除くと、今は野や山に花の少ない季節ですが・・・街にはありました。
ガラスと鉄骨で作った人工空間の非自然環境-温室にです。
燦々と注ぐ太陽の熱と化石燃料を焚いた熱で花たちを騙して、その場所、その季節にないはずの花を咲かせます。
温室は、本来は熱帯植物などの貴種の花々を観賞するための施設ですが、花の育苗にも使われています。
温室の主役は「珍しい花」。その代表格は熱帯ラン、オーキッドです。19世紀、イギリスでラン栽培熱が高まり、オーキッドハンターと呼ばれる野生ラン採集人が東南アジアや中南米に多数派遣されました。採取した野生ランは交配・品種改良・培養され、様々の色・形のランが生まれました。今や式典や行事に欠かせない花として一大花産業に成長しています。その元締めの一つにサンダース商会があり、そこで作成した「サンダース・リスト」はあらゆる種類のランを登録しており、ランの戸籍簿として知られています。(日本にも春蘭や敦盛草など野生のランが230種ありますが、心無いハンターのため、多くが絶命寸前になっています) デンドロビウム |
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いずれも シドニー植物園で ルーブル美術館のピラミッドのような温室 この芝生には(日本なら、「立ち入り禁止」のサインがありますが)「どうぞお通りください」とあります。 |
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カトレア |
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シンビジウム いずれも 世田谷区瀬田フラワーランドで |
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パフィオペディルム
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この種類は敦盛草のように下の唇弁が壺状になっています。 食虫植物のウツボカズラに似ていますね。 ウツボカズラ (シドニー植物園) |
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ファレノプシス(胡蝶蘭) |
(妖精のようです)
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(アフロディティス-女神の名がついています) |
デンドロクリム |
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パフィオペディルムとファレノプシス、デンドロクリムいずれも つくば植物園 |
つくば植物園には世界最大のランもあります。 グラマトフィルム・スペキオスム 長さ7メートル、重さ2トンの大物です。めったに開花しないとか。 温室内はランばかりではありません。 |
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アマゾンリリー リリーの名が付いていますがユリではありません。キンポウゲの仲間。熱帯雨林に咲く妖艶な花です。 (つくば植物園) |
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眉刷毛万年青(マユハケオモト) 別名(学名): ハマエンサス これもオモトの名は付いているものヒガンバナの仲間です。 花の形が化粧道具の眉刷毛(昔は眉を剃って墨で描いていた) に似ていることから。今では化粧ポーチに入れている人はいなでしょうね。 (神代植物公園温室) |
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アンスリューム
別名: 大紅団扇(オオベニウチワ) お花屋さんの店先でよく見かける花です。赤いのは葉で、花な黄色い穂状の部分です。里いもの仲間で、いかにもトロピカル。 (新宿御苑温室) |
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そして最後に花も実もおいしい グズマニア
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仮設住宅に入居されている被災者の方の励ましとなるよう花の写真をお送りし、集会室などに掲示していただいています。
これまで約20施設の仮設住宅や避難所にお送りしましたが、仮設住宅はまだ何百か所もありますので皆様のご協力をお願いします。
1口(A3判1枚送料込み)3,000円で、寄贈者のお名前でお送りします。
お問合わせ・協賛については matsunaga@insite-r.co.jp まで。
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現在4施設より希望が届いています(片栗、雪割草、礼文敦盛草2か所)。是非スポンサー(寄贈者)になってください。