野のユリ

聖書に出てくる「野のユリ」は

 なにゆえに衣のことを思いわずらうや。
 野のユリはいかにして育つかを思え、労(ツト)めず、紡(ツム)がざるなり。
 ソロモン王の栄華の極みの時だにも、その装い、この花の一つに及(シ)かざりき
 (『新約聖書』の「マタイ伝」の第六章)

と云うキリストの教訓は、ユリの花の華やかなことを喩えた言葉としてよく知られていますが、このユリは赤又は紫の派手なユリであったようです。白ユリはマリア伝説が完成した後の時代のものです。18世紀頃までヨーロッパにはユリは白ユリ1種類しかなく「マドンナ(マリア)リリー」と呼ばれていました。現在、ヨーロッパにあるユリはほとんど中国や日本から移植されたもので、かのシーボルト先生も一役買っています。「マルコポーロ」という白ユリもあります。

ここでは、野ユリも紹介します。

鹿子百合(カノコユリ)

斑入りの模様は「鹿子絞り」

(世田谷区赤堤)



↓(世田谷区成城 日曜大工センター)
   
白鹿子百合
(シロカノコユリ)

花屋では「カサブランカ」
マドンナ・リリーに近い種類

(世田谷区赤堤)

  
同じシロカノコユリの仲間ですが、花粉が黄色。
「峰の雪」(ミネノユキ)という商品名があります。

(世田谷区桜上水)
透かし百合(スカシユリ)
(世田谷区砧)
鬼百合(オニユリ)
(世田谷区松原)

花弁の間がくっついておらず、「透けている」ことから。
   

英語ではTiger lily。「虎紋」より「豹紋」に近いですね。
  
藪萱草(ヤブカンゾウ)
(世田谷区砧)
デー・リリー
(世田谷区八幡山)

野萱草
(ノカンゾウ)
(世田谷区羽根木)

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