夏の前奏曲♪♪♪♪

今年は例年になく長い梅雨でした。8月に入ってやっと明けたかと思ったら、暦はすぐ立秋。
「暑中お見舞い」を出す時間もなく、「残暑お見舞い」の時候になってしまいました。

これから夏後半ですが、時計の針を少し戻して、夏の前奏曲を奏でる花々を楽しんでみましょう。


  

百合(ユリ)

「純潔」、「清楚」を表すユリ。
白百合は聖母マリアの象徴です。
ミッション系女学校の多くがユリの花を校章にしているのもこのためです。(シドニー・ポアチュエ主演の「野のユリ」(映画)はオスカーを取っています)

フランス絶対王政ブルボン王朝の家紋もユリでした。(フランス国花のひとつです)
子供の頃参加したボーイスカウトの記章もユリ。そして、母の名も「ユリ」です。

(世田谷区赤堤)

←テッポウユリ

他にもあります。ココをクリック



 
凌霄花
(ノウゼンカズラ)

この花が咲くと「今年も夏が来た」と感じます。

(世田谷区赤堤)

ピンクもあります



  

 
時計草(トケイソウ)

花弁が文字盤で、雄蕊と雌蕊が針の様。レーダーのようにも見えますね。
英語ではPassionflower。実は食用なのですが、見たことはありません。沖縄での栽培が多いとか。

(世田谷区松原)
  

    ダリア

←ピンク

        一重→


メキシコの国花です。

別名:
天竺牡丹
(テンジクボタン)

いずれも
(世田谷区桜上水)

   

    


 
芙蓉(フヨウ)

立葵(タチアオイ)とよく似た花ですが、大振りで、「アメリカ芙蓉」とも呼ばれます。花の名に「アメリカ・・・」がつくとだいたい大振りです。色はピンクや白、赤があります。


(世田谷区大原)
白色

(世田谷区千歳台)

紅色

(世田谷区粕谷)
木槿(ムクゲ)

芙蓉と似た花の形や色合いですが、木槿は木です。(芙蓉は多年草)
「槿花一朝の夢」(能「敦盛」)と儚いことの譬えによく使われますが、個々の花弁は一日で萎むものの、木全体としては一夏を通じて楽しませてくれます。
韓国の国花「永遠に枯れることなく咲き続ける花」からきています。チマチョゴリの優美さも感じます。

花の色は薄紫が多く、白もあります。八重の木槿もありますよ。

(世田谷区桜上水)
←(世田谷区代田)


  (世田谷区砧)→
  
赤ずきんちゃんはなぜ道草を食ったのか?
森に住むおばあさんに会い行く途中(一種の姥捨なのですが)、木イチゴ摘みに夢中になってしまったのです。
この季節、ヨーロッパの森には実にたくさんの野イチゴができます。ラズベリー、ブルーベリー、クランベリーなど。
子供の頃田舎で暮らしていた私も、学校帰りによく道草して摘んだものです。
ラズベリー
(世田谷区大原)
ブラックベリー
(世田谷区松原)
ブルーベリー
(世田谷区砧)

房酸塊(フサスグリ)
(世田谷区松原)
名前からして酸っぱそう(><)


夏の花の代名詞、といえば「朝顔」ですが、同じ朝顔でもこのアサガオはちょっと想像できません。
花の大きさが30cmもあり、その上下を向いていて、まるで蝙蝠がとまっているよう。
英文名のDutura(ダチュラ)はインドの町の名前から来たものです。
朝鮮朝顔(チョウセンアサガオ)

(世田谷区桜丘)
    
白花

(世田谷区羽根木)
反対にどこにもあって、愛嬌を振りまいているのが

インパティエンス

釣船草の仲間で、南アフリカが原産です。

「我慢できない」って、どんな我慢だったんでしょうか。
いずれも
(世田谷区羽根木)
            

夏バテ解消には「粘りけ」や「苦み」のある野菜がいいといいます。
野菜畑も協力を惜しみません。さて、今日のお昼は、オクラとゴーヤをゴマ油で炒めた「チャンプル」にしよう。
(ビタミンC がたっぷりで、二日酔いにも効き目があります)
オクラ
(世田谷区桜上水 市民農園)
ゴーヤ
(世田谷区砧 市民農園)
胡麻(ゴマ)
(世田谷区桜上水 市民農園)


扇風機やクーラーの無かった時代の人たちは、どうして暑さを凌いだのでしょうか。
それは「風雅」というイメージ力でした。
崑崙花(コンロンカ)

白い葉を、万年雪を頂く崑崙山に見立てました。
崑崙山には1000年に1度咲く桃花を守る西王母が
住んでいると伝えられています。

(世田谷区羽根木)
初雪草(ハツユキソウ)

花弁と葉の縁が白く、雪をうっすらと被ったよう。
「峰の雪」とも言います。

ねっ、涼しげでしょう。

(世田谷区船橋 船橋西保育所)

  

崑崙山や峰の上は大空。八月にはいると空も澄み渡り、天の川や白鳥座などの星座がくっきりと見えます。
七夕は、織姫と牛飼いが烏鵲(ウジャク:かささぎ)が天の川に架けた橋を渡って会える年一回の逢瀬。
天翔る鳥や虫たちが地上に降りると・・・・
鷺草(サギソウ)

我が町、世田谷区の花です。
この花には、常磐姫の悲しい伝説があります。
(伝説はココをクリック

蘭の仲間です。

(世田谷区松原)
白蝶草(ハクチョウソウ)

風に吹かれると、
ふわふわ飛ぶ白蝶のよう。
別名、山桃草(ヤマモモソウ)
ピンクもありますが、白でないと・・・・

ガウラが正式な名前です。

(世田谷区代田)

 
最後に、本物のレアものを

月下美人(ゲッカビジン)

サボテンの1種。1年で1度しか開花せず、それも夜10時頃から3時間ほどで、すぐ萎んでしまいます。

オフィスからの帰り道にたまたま出会いました。翌日よく見ようと行ったら、花は全部刈られていました。

実に、一期一会です。

一字違いの「月下氷人」は仲人のこと。

2003年7月
(世田谷区祖師谷)


  
お詫びと訂正
6月にお送りしました「雨に唄えば」でアガパンサスをアカパンサスと誤記し、aqua(水)と関係あるようなことを書きましたが、これは間違いでした。謹んでお詫び致します。正しくはagapanthusで ギリシャ語のagape(愛)から来ています。また、梵語で言う「阿伽」とaquaの関係についても、「ある」という説と「ない」という説があるようです。
ページを訂正しました。ココをクリック

  
お礼とお願い
前回、前々回、名前が分からない花の写真を掲載しましたが、多くの方から情報をいただき、いくつか判明しました。ありがとうございました。名前の分かった花を別ページに集めました。
ココをクリック

しかし、またまた名前が分からない花がたくさん出てきました。例えば・・・この青い花?
                        
「何かな、なに花な?・・・」に写真を載せましたので、もし、ご存じならば教えてください。
ココをクリック、または http://www.insite-r.co.jp/Flower/unkown/

  

お気に入りの写真がありましたらオリジナル(300〜400KB程度)をお送りします。
JPEG形式ですのでスクリーンセーバーに使えます。
ご希望の方はinfo@insite-r.co.jpまでメールでお知らせ下さい。

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