あけましておめでとうございます

キリストの生誕をきっかけに西暦が始まったのですが、この暦は1から始まり終わりがない(すなわち無限)という恐ろしい宿命を持っています。それまでの暦は太陰暦であれ、太陽暦であれ循環型でした。(中国の干支はその典型で、60年で元に戻ります。日本の還暦の祝いはここから来ています)
これは、四季の移ろいにあわせ、発芽→成長→結実→種子を残して本体は消滅→翌年の発芽という穀物サイクルをベースにした農業暦で、この「死」から「生」への過程が新年の祝いになりました。
新年行事は王権の儀礼的消滅(カーニバルや「王様と乞食」の神話など)に残っていますが、これは「古い体制を終わらすことで、新しい活力を得る」という再生ドラマです。第2次大戦の敗戦で軍・財閥が追放されたことで若い企業家が戦後復興と高度成長経済を達成できたことも現れています(いま企業が生き残りのため行なっている「リストラ」とはだいぶ違います)。宇宙的観点で見ても、星の終末である白色矮星の爆発でできたガスが新らしい星の誕生の揺籃であることに通じています。宇宙の始まりといわれる「ビッグバン」も何かからの再生だったのかもしれません。

今年こそは、長く続いた「旧体制による」不況が「あける」ことを願うばかりです。


(石川県志雄町)
万両(マンリョウ)

クリスマスの飾りの柊(ヒイラギ)と赤い実のように、常緑の葉は「活力」の象徴。
正月の門松や松飾りも同じ願いを込めています。
万両も常緑の葉と赤い実を持ち、盆栽で正月の床の間に飾られます。
この万両は、正月を実家で過ごしたとき撮ったもので、父の作品です。

同じような名で「千両」がありますが、種類は違います。
(渋谷区上原)

正月に、この万両と千両、そして蟻通しを一緒に並べて飾ります。これは「万両、千両、(いつも)有り通し」にかけた祝い事。
万両は葉の下に実が付きます。反対に千両は葉の上に付き、鳥に食べられやすく、長持ちしないため10分の1の価値になってしましました。この他に、百両、十両、一両(蟻通し)があります。
 
おせち料理に欠かせないのが栗キントン。薩摩芋をすりつぶして作りますが、色付けに梔子(クチナシ)の実を使います。
梔子(クチナシ)の実

楚々とした花からは想像ができないくらい「実利的な」梔子の実です。

                (世田谷区上北沢)

花はココをクリック

お節料理に限らずおめでたい席の料理に出るのは海老。背が海老のように曲がるくらいまで「長生きする」ことを願っています。(現在では背が曲がるのは「骨粗鬆症」が原因と言うこと分かっており、カルシュウムを充分取り適当な運動をすれば防止できます)。海老の仲間の蝦蛄(シャコ)もおめでたい料理です。
蝦蛄葉サボテン(シャコバサボテン)

葉の形がシャコに似ていることから名が付きました。同じようなサボテンで「蟹葉(カニバ)サボテン」がありますが、こちらは2月頃咲きます。

(世田谷区羽根木)
  
     葉牡丹(ハボタン)
            (世田谷区松原)

牡丹の名が付いていますが、実は「キャベツ」の仲間。春になると黄色い菜の花に似た花が咲きます。
お節料理を食べ過ぎてお腹が重くなった方はキャベツの千切りサラダが消化を助けます。
(もっともハボタンは食べられませんが・・・)

牡丹の花はここをクリック
    
            
私が高校生の頃、フォークソングのハシリでブラザースフォアというグループがいました。彼らの歌で「セブンダフォディーズ(7つの水仙)というのがありました。(今でも時々口ずさみますが・・・年が分かりますね〜〜)

水仙(スイセン)

(世田谷区桜上水)

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